社会不安障害の人が「不安のサイン」からわかること
社会不安障害の人は気付かないところでストレスが?
人間の不安や恐怖、緊張などは、気分や感情だけでなく、体の反応、行動面、ものの考え方などに表れてきます。
まずそういった「不安のサイン」を、ここでまとめておきましょう。
●体の反応
・動悸がする
・めまいを感じる
・顔が赤くなる
・汗をかく
・筋肉が緊張する、等
●行動面
・不安になりそうな状況を避ける
・不安になってくるとその場を離れる
・ものごとを完璧にやろうと確認を繰り返す
・危険が起きないよう物事を制限する、等
●気分や感情
・神経質になる
・イライラする
・心配でたまらなくなる
・パニックを起こす、等
●ものの考え方
・目前の危険を過度に大きく見る
・自分の力を過小評価する
・周りからの援助を期待することができないと考える
・悩んだ末に最悪の事態を考えてしまう、等
社会不安障害の人は自分の中のこうした「不安の徴候」に気付いた時には、ひと呼吸おいて立ち止まるような気持ちで、最近の自分自身や、周りの状況などを振り返ってみるといいでしょう。
社会不安障害の人は仕事や暮らし、人間関係などのことで、自分で思っている以上に、ストレスになっていたり、気がかりだったり、負担に感じたりしていることがよくあります。
家族や友人、職場の仲間など、身近な人にそのような「不安のサイン」が出ているのが目についたときには、少し見守りながら、必要だと思ったら折を見て、「何か心配事があるんじゃない?」と穏やかに聞いてみるといいでしょう。
社会不安障害の人は不安な気持ちが強くなっている時には、自分一人でなんとかしようとしたり、人を避けたり、閉じこもったりしがちです。
そうやって、誰かから軽く声をかけてもらうと気持ちがちょっとほぐれ、本来の自分を取り戻して、新たな気分で解決策を見つけられるようになることが少なくありません。
参考文献:不安症を治す 大野裕著