シラネさんの場合は、古い役割にはあまり問題がなかったようでした。 でも、ケースによっては、社会不安障害ゆえに、あるいは変化による不安が強すぎるために、古い役割のネガティブな側面をよく自覚していないということもあります。 ・・・
「社会不安障害の克服の考え方」の記事一覧(6 / 12ページ目)
古い役割の喪失を悲しみ受け入れる
「役割の変化」のひとつの主要な側面が、「古い役割を失う」ということです。 これは、「仕事ぶりが認められて」役割の変化が起こったシラネさんのように、一見ポジティブな変化のケースである場合には特に見落とされやすいポイントです・・・
社会不安障害によく見られる「役割の変化」の形
社会不い安障害の人によく見られる「役割の変化」として、自分自身の社会的役割が変わるというものがあります。 どんな変化もストレスになりえますし不安を喚起しうるものですが、社会不安障害の人の場合、特に、人とのやりとりの形式が・・・
役割の変化
社会不安障害は慢性の病気ですが、症状が悪化したポイントが明らかである人は、「役割の変化」に注目すると役に立ちます。 そのポイントは、たとえば、仕事上の変化(異動、昇進、解雇など)や、恋愛関係や家族関係の変化などであったり・・・
対人関係の問題領域
対人関係療法は、現在進行中の重要な対人関係に焦点を当て、対人関係上のやりとりや役割、できごとと、気持ちや症状とを関連付けて進めていく治療法です。 治療の際には、四つの問題領域のうち一つか二つを選んで治療焦点とするのが特徴・・・
症状に力を与えない
不安反応としての身体症状は確かにやっかいなものです。 身体症状がでてしまうと、「自分の不安が露見してしまうのではないか」という恐怖が、実際に現実のものになりうるからです(人は他人のことをそれほどよく見ていないことが多いの・・・
自分の気持ちを認識して肯定する
社会不安障害は、不安に対するセンサーがずれてしまっている状態です。 本来は危険でない状態なのに「危険」というふうに感じてしまい、一連の反応が起こってしまうのです。 このセンサーを調整していけば、もっと多くの状況でリラック・・・
「治療による役割の変化」を引き受ける
社会不安障害を病気として理解したら、それを実際に受け入れていくためのプロセスに入ります。 このプロセスこそが、回復のプロセスそのものです。 これを、対人関係療法では「治療による役割の変化」と呼んでいます。 どういう意味か・・・
対人関係と不安症状の関連を理解し、対人関係に取り組んでいく
対人関係療法では、両方向で影響し合っている対人関係と不安症状のうち、対人関係機能を改善することによって症状を減じていきます。 先ほど述べましたが、「不安がなくなれば対人関係が楽になる」という方向で治療するのではなく、「多・・・
「不安を感じなくなること」が目標ではない
不安という感情そのものは異常なものではなく、人間が安全に生きていくためにはむしろ必要なものです。 社会不安障害の治療において目指していくのは、「不安を感じなくなること」ではありません。 病気が治った後も、不安を感じるべき・・・