社会不安障害の根底には「他人に自分が不安であることを気づかれないように、人前では上手にふるまわなくてはならない」という強い思い込み(中核信念)があります。

ですからうまくいかなかったとき・・・・、たとえば、人前で顔が赤くなったり、どもったり、手がふるえたりするような不安症状が出ると、動揺してしまいます。

「不安や緊張を他人に知られてはならない」と思い込んでいるので、その際の赤面、発汗、震え、どもりなどを隠そうとします。

その為に、うつむいたり、目を合わせなかったり、口や顔を隠したり、震えてしまわないように手や足に力を入れたりしてしまいます。

こうした行動を「安全確保行動」と言います。

ところが、こうした安全確保行動が逆に他人の注目をひいてしまうこともあります。

さらに、うつむいたりすることで相手の動作や反応が見えなくなり、実際には相手がこちらを見たり、どんなリアクションをしているかわからないのに、「見られている」「あきれられている」などと思って、不安や緊張がさらにひどくなって長引いてしまいます。

※参考文献:自分で治す「社交不安症」 清水栄司著