社会不安障害の脳と心のメカニズム
病的な社交不安の原因
一体なぜこのように長年にわたる病的な社交不安が起こるのでしょうか。
社会不安障害(SAD)の起こる原因はまだわかっていませんが、様々な要因が関与していることが示されています。
これには不安を生じやすい遺伝的な素因や、親の養育態度、幼児期の行動抑制と呼ばれる現象、過度の要求水準や低すぎる自己評価、条件付けされた自動思考などの不安のプログラムと呼ばれる心理的なメカニズム、偏桃体と呼ばれる脳内の不安恐怖反応を起こす部位を中心とした不安回路の条件付けによる過敏性、セロトニンやドーパミンなどの神経の伝達物質の働きの異常などが関係しているのではないかと考えられています。
※参考文献:社会不安障害 田島治著